こんにちは!
IGPRマガジンでは企業のWeb担当者様や駆け出しブログ運営者向けにSEO情報を提供しています。
今回はSEO対策として非常に重要な「XMLサイトマップ」の簡単な作成と登録手順について説明していきます。
ムズカしく聞こえるかもしれませんが、導入自体はプラグインのインストールでできるため非常に簡単です。
XMLサイトマップ(sitemap.xml)とは?
HTMLサイトマップとは違う
サイトマップにはの2種類あります。
- サイト閲覧者(人)向け:HTMLサイトマップ
- 検索エンジンのクローラー(巡回ロボット)向け:XMLサイトマップ
混同しやすいですが、用途が異なるため注意が必要です。
今回の記事で紹介するのは、検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」になります。
こちらはユーザに対するページではないため、通常ウェブサイト上には表示されません。
XMLサイトマップ作成の目的
検索エンジンへの登録は、サイトをクロール(巡回)する検索エンジンのクローラー(巡回ロボット)がサイトの情報を収集しインデックス登録することで行われます。逆に言うと、このクローラーがサイトに訪れず情報収集できなければ、サイトはいくら検索しても検索結果に表示されない、ということです。
作りたてのサイトがサイト名でGoogle検索しても表示されない件も、そもそも検索エンジンにインデックスされていないことが原因だったりすることが多いですね。
こうしたことを防ぐために、クローラーがサイト情報を収集しやすくするようにサイト構造を改善したり、URLの命名ルールを統一したりする対策があり、これをSEO対策用語として「クローラビリティ改善」と呼んでいます。
クローラビリティの改善によるSEO効果
上述したように、XMLサイトマップは検索エンジンのクローラー向けに「ページの更新情報」などサイト巡回の際のヒントを与える効果があるため、その作成はクローラビリティの改善=SEO対策に必要な施策になります。
ただし、XMLサイトマップは必ず必要というわけではありません。
Googleが公式で用意しているSEOのHow toページ(Google検索セントラル – サイトマップについて)にも「必要になる場合・不要な場合」が掲載されています。
Google検索セントラルによると、下記のようなサイトはサイトマップが必要になる場合があると記載されています。
- サイトのサイズが大きい(ページ数500以上)
- 内部リンクが繋がっていない独立したページが大量にある
- 外部からリンクを獲得していない新しいサイト
- 動画・画像中心のサイト
また、XMLサイトマップでは設定を行うことで更新日時やクロール(巡回)の優先度、巡回不要なページなどを指示することが可能です。
そのため、サイトのSEO対策として設定しておくことをお勧めします。
XMLサイトマップの作成方法
- WordPress5.5以降標準で自動生成される「wp-sitemap.xml」を利用
- XMLサイトマップ生成プラグインを利用
XMLサイトマップの利用方法としては大きく分けて上記①②それぞれ二つの方法がありますが、①の自動生成されるサイトマップは細かい不要ページの除外や更新頻度など細かい設定ができないため、SEOの観点からプラグイン等で制御する②の方法をお勧めします。
生成用のプラグインは様々なものがあり、有名なものですと「All in One SEO Pack」です。
こちらのプラグインはサイトマップ生成以外にもタイトルやディスクリプションの設定、SEOアドバイスなど検索順位向上に役立つ様々な機能が付いています。
が、最近は動作の遅延やや機能が多すぎることによる他プラグインとのバッティングなどの関係でAll in One SEO Packを入れない場合も増えているため、今回はシンプルにサイトマップ生成機能のみ持った「XML Sitemaps(旧Google XML Sitemaps)」のインストール方法を説明していきます。
どのプラグインを利用されるか、ご自分の利用テーマや使用目的、状況に合わせて検討するのがオススメです。
XML Sitemapsプラグインのインストール手順
- WordPress管理画面左サイドバー「プラグイン」クリック
- 新規追加をクリック
- 「Google XML Sitemaps」で検索
※2021/5月現在XML Sitemapsだと検索順位がかなり後方のため探すのに苦労します - 該当のプラグインをクリックし「今すぐインストール」をクリック
該当のプラグインはこちら↓
- 有効化をクリック
これでプラグインが有効化されました。
ここからブログの更新情報に合わせて設定を行い、最後にサーチコンソールにアップロードする必要があります。
※プラグイン検索でヒットしない場合の追加手順
プラグイン検索での検索表示順は変動するため、該当のプラグインを探すが難しい場合があります。(XMLサイトマップ生成系のプラグインはかなりたくさんあるため紛らわしい)
面倒な場合は以下の手順でzipファイルをインストールし、プラグインの新規追加画面から追加することが可能です。
プラグインページでzipファイルをインストール&アップロードする
- XML Sitemapsプラグインインストールページに移動
- 「ダウンロード」ボタンをクリック
ダウンロードボタンをクリックするとzipファイルがPCにダウンロードされます。
- ワードプレスの管理画面左サイドバーの「プラグイン」をクリック
- 「プラグインの新規追加」ボタンをクリック
- 「プラグインのアップロード」ボタンをクリック
- 「ファイルを選択」ボタンをクリックし、先ほど保存したzip形式のファイルをアップロード
ダウンロード後は先ほどの手順と同じくプラグインの管理画面から有効化して下さい。
XML Sitemapsの設定方法
XML Sitemapsでは投稿頻度や優先順位などを設定することで、検索エンジンのクローラーにある程度指示をすることが可能です。
基本的にはデフォルトの設定でも問題ありませんが、サイトの更新状況に合わせた変更を推奨します。
設定画面への移動方法
WordPress管理画面「設定」⇒「XML Sitemap」をクリック
すると、以下のような設定画面になります。
設定項目は以下の通り7つありますので、一つひとつ説明していきます。
- 基本的な設定
- Additional Pages(追加ページ)
- 投稿の優先順位
- Sitemap コンテンツ
- Excluded Items(除外されたアイテム)
- Change Frequencies(頻度の変更)
- 優先順位の設定
基本的な設定
設定方法については、Google(XML)サイトマップジェネレータプラグインヘルプのページに詳しく載っていますが、英語なのでこちらでもう少しかみ砕いて説明します。
通知を更新セクションの設定方法
「通知を更新」の3つのチェックボックスは、ブログの更新を検索エンジンに通知するものなので、SEO効果を考えるのであればチェックを入れることを推奨。
内容は以下の通り↓
- ブログの更新についてGoogleに通知する
- ブログの更新についてBingに通知する
- 仮想robots.txtファイルにサイトマップURLを追加する
robots.txtファイルに追加することで、Baiduなどのping通知非対応の検索エンジンもサイトマップを見つけやすくなります。
高度な設定セクションの設定方法
基本的にいじる必要のない部分ですが、エラーが発生した時などはこちらの設定を確認し変更する必要があります。
- メモリ制限を増やす:メモリ不足エラーが出た場合制限を増やすことで対応
- 実行時間制限を増やす:メモリと同様にエラー対策
- サイトマップを圧縮(デフォルトはチェック):文字化けやエンコードエラーが発生した場合はチェックオフ
- XSLT スタイルシートを含める:訪問者向けにオリジナルのスタイルシートを利用したい場合はURLを添付
- サイトマップのベースURLを上書き:Wordpressがサブディレクトリにインストールされている場合利用。通常は使用することはない。
- HTML形式でサイトマップを含める:XML形式が理解できないクロールボット向けにHTML形式のサイトマップを自動生成する機能。デフォルトではチェックが入っているが、サーチコンソールにサイトマップをアップロードする際にエラーが出る可能性があり注意が必要な設定。
- 匿名の統計を許可する:作成者のための機能。デフォルトではチェックオフされているが開発者に貢献したい場合はチェックしてもよい。
Additional Pages(追加ページ)
こちらでは、サイトマップに手動でページを追加することができます。
追加する必要がある場合のみ「新しいページの追加」をクリックして追加を行いましょう。
投稿の優先順位
こちらでは投稿の優先順位を設定することが可能です。
デフォルトでは「コメント数」での計算がチェックされていますが、「優先順位を自動的に計算しない」での設定をお勧めします(そのままで良いという人はそのままで)
Sitemap コンテンツ
こちらではサイトマップに含めるコンテンツを設定することが可能です。
デフォルトではカテゴリーページが含まれていませんが、カテゴリーページはSEO上かなり重要なページですので、ブログ形式のサイトの場合はこちらにチェックを入れることをお勧めします。
固定ページに関しては、ブログ形式のサイトの場合ほぼ更新がストップするはずですので除外しても構いませんが、ホームページ形式のサイトの場合や固定ページを頻繁に編集するサイトの場合は含める設定にします。
Excluded Items(除外するアイテム)
こちらでは、サイトマップに掲載したくない投稿カテゴリーや個別の投稿・固定ページを設定できます。
サイトのカテゴリ設定によって異なりますが、不要なものがあれば設定しましょう。
Change Frequencies(頻度の変更)
こちらでは、ブログの更新頻度に関して検索エンジンにヒントを与えることができます。
SEO上重要だと思うページの巡回頻度を上げておくことをお勧めします。
ブログの更新が月に1度という人は投稿の頻度を下げるなど、そのサイトの更新状況に合わせて変更するのがオススメです。
優先順位の設定
こちらではサイトのページごとの優先度に関して検索エンジンにヒントを与えることが可能です。希望する巡回の優先度を設定するのが良いでしょう。
ちなみに全てを1(最高)にしてもサイトのクロール頻度が上がるわけではないので、相対的に設定する必要があります。
デフォルトでは「カテゴリー別」の優先度が「0.3」と低くなっていますが、SEO効果の高いページですので優先度を高めるのもおすすめです。その他、著者が1名しかいないサイトなどは投稿者ページの優先順位を下げてその分を投稿の優先順位に回すことをおすすめします。
以上で設定は完了です。
設定したXMLサイトマップの確認方法
https://●●(自分のサイトのurl)/sitemap.xml
上記URLで設定内容を確認することが可能です。
参考までに当サイトのXMLサイトマップはこちら。
サイトマップ内のURLをクリックすると、ページごとの優先度%が表示されてわかりやすい。
サーチコンソールにXMLサイトマップを追加する方法
まずはGoogleサーチコンソールにログインします。
以前Google Site Kitというプラグインのインストールと設定方法を案内するページにてサーチコンソールとWordpressサイトを連携する方法を紹介しているので、まだ利用されていない方は参考にしてください。
サーチコンソールとは:Googleがサイト管理者向けに提供する無料のSEO解析ツール。アクセスの解析やサイトの修正提案など様々な機能が付いている。
- サーチコンソールの管理画面に移動
- サイトマップをクリック
- 「新しいサイトマップの追加」の部分に「sitemap.xml」を入力
- 「送信」ボタンをクリック
↓参考画像↓
アップロードに成功すると、緑色で「成功しました」と表示されます。
こちらで以上です。お疲れ様でした!
ステータス欄に「取得できませんでした」と赤字で表示される場合
上記画像の通り赤字で「取得できませんでした」と表示され、検出されたURLも0になってしまう場合があります。
ケース1.URLが間違えている
スペルミスなどで入力したURLが間違えており、存在しないURLになっている場合「取得できませんでした」と表示されます(例:saitomap.xmlと入力)
その場合入力URLをブラウザのアドレスバーに入れてアクセスし、XMLサイトマップの画面が表示されるか確認してみましょう。
URLはあっている(XMLファイルにアクセスできる)がエラーになってしまう場合は以下の設定を見直してください。
ケース2.プラグインインストールの直後にアップした
プラグインインストールの直後にサイトマップにアップロードすると「取得できませんでした」のエラーになることがあるようです。
そのため、インストール後にサーチコンソールにアップする場合、ある程度時間を開けて行うようにして下さい。
自分はインストール直後にエラーが発生したので、30分程度待った後にアップロードを行った結果、エラーが解消されました。
まとめ
- サイトマップはHTMLサイトマップとXMLサイトマップがある
- XMLサイトマップは検索エンジン向けの案内図のようなもの
- 設定することでクローラビリティの改善によるSEO効果が見込める
- 優先度など指示できるためプラグインでの導入がおすすめ
- 導入後はサーチコンソールにアップロードを行う
今回の記事ではXMLサイトマップの導入手順とサーチコンソールにアップロードする方法までお伝えしました。
サイト運営者の方はサイトの検索順位向上のため日々苦心されているかと思いますが、こちらは一度設定しておけばSEOに役立つものですので、まだ設定を行っていない方は早めにやっておくことをお勧めします。
弊社では、ご自分で設定するのが面倒だったり、SEOにお悩みの方の相談にもお乗りしていますので、お気軽にご相談下さいね!
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